当事者の思い

2212月 - による yuichiro ikeda - 0 - ディスクロージャー

12月21日付で東京証券取引所社長と2役員の辞任が発表されましたが、その会見の中で辞任した鶴島元社長の言葉が非常に印象的だったので残します。

記者
本日、辞任をされたということで、鶴島さんと呼ばせていただきますけれども、去年の4月1日に東証生え抜きとしては初めて東証の社長に就任されたわけです。私はその会見に出ていました。その時に鶴島さんは、世界有数の取引所としての地位を確立するのだと、あるいは、内外の投資家から信頼を得られるような市場作りを目指すと、そういうように抱負を語られたと記憶しています。それから1年9ヶ月程経ったわけですけれども、今日、こうして、こういう会見に出ているということを私個人としてすごく残念に思います。鶴島さんの気持ちの中でもいろいろな思いはあると思いますが、今回、こういう事態に至った原因、それが例えば東証の体質とかそういうところに根ざすものがあるのかどうか、あるとすればこの先どういうところを直していくべきだと思われるのか、東証を去られるにあたって、今のスタッフもいます、鶴島さんの思いもあると思います。そこのところを伺いたいと思います。

鶴島社長
前回のシステム不具合といい、今回のシステム不具合といい、振り返りますと、めったに起こらないような事の重なりがこうした大きな混乱の引き金になっているということがあります。東証に限りませんが、システム社会の中で、システムをいかに円滑にかつ効率的に使って業務を行っていくかということが、これからも益々求められる方向だろうと思います。私自身反省をしなければならないのは、処理をするのはシステムですがそれを使うのは人間だということ、人間がいかに管理し、そのシステムの性能を最大限に発揮させながら、なおかつ事故のないような運営を図っていくのかと、これは正に人間がやるべきことだとつくづく感じております。その意味で、私ども自身もそうした考え方に甘さがあったということを率直に感じております。したがって、今後、こうした経験を活かして、未来に活かすような取り組みをしていかなければならないと思います。大変、社会的に大きなご迷惑をおかけしたわけでありますけれども、将来に向けて、こうした経験をしっかりと一人一人が心に刻んで今後の対応を立てていくという対応をやらなければいけないと感じております。そういう意味で、私どもに甘さがあったということを率直に認めなければいけないと思っております。私が就任のときに述べました抱負について今ご紹介がありましたように、私ども自身も株式会社化以後、国際資本市場としてしっかりした地位を築き上げていく、さらに最近では貯蓄から投資へという流れをしっかりと受け止められる証券市場作りというものを我々の手でしっかり作り上げていかなければならないという思いを持ちながら努力をしてきたつもりですけれども、やはり再度足元を見つめ直して、そうしたことの実現のために今回の経験を活かして全力で取り組んでいかなければならないという思いを強くしております。私は、今日で去りますけれども残る役職員はたいへん重い課題を背負うことになります。おそらく取引所の役職員それぞれに今言ったような気持ちをしっかりと持って今後に向かおうとしていると確信しております。

処理をするのはシステム。
でも、そのシステムの性能を最大限に発揮させながら、事故のないように運営をするのはまさに人間。
この言葉は、今のシステム社会に対するとても大切なメッセージだと思う。
今回の事件は、取り返しのつく事件。お金だけですから。
でも、今のシステム社会は人の命に係るところに重要な位置を占めているのですから、この言葉を忘れたとき、次は取り返しのつかないとが発生するのだと言う気持ちでみなが対応しなければならない。
*東証記者会見の全文

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